「ルームシェアって最近流行ってるよね?」
「家に他人がいるのってしんどくない?」
「やっぱり楽しいの?」
「えーでも、喧嘩とかしたことあるでしょ?」
ルームシェアをしていると言うと、それだけで一つ会話に花が咲きます。
みんな興味はあるんですね。
ということで、実際にルームシェアをしてみて、“シェアする暮らし”とはどんなものなのか、ということを書いていくシリーズを始めます。
新シリーズ、「シェアする暮らし」です。
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今週も始まりましたー(パチパチ)。改めまして、UDです。
このシリーズの初回では、狭い部屋に2年間ルームシェアをする暮らしとは、どんなものだったのかということについて書いていきます。
これまでの記事でもすでにご紹介しているので、振り返りになりますが、僕は、社会人になるタイミングで、大学時代の研究室の同期と神楽坂で男2人のルームシェアを始めました。
中でも1番の特徴は、「一人1部屋ない」ということでした。つまりは、全体的にスペースが足りないガチだったということです。
「友人とシェアする暮らし」に加えて「狭い部屋での暮らし」をした結果、
1狭いからこそミニマルで、
2他人がいるからこそきっちりして、
3部屋に不足した機能を都市に借りる暮らしを送るようになりました。
これだけ見ても「ちょっと何言ってるかわからない」と思いますが、まさに「都市に住まう」ことにつながった暮らしについて書いていきます。
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1. ミニマルな暮らし
狭い部屋に二人で共同で住むということは、否が応でも「モノを極力持たない暮らし」が求められます。
幸い、お互い実家を出て生活するのが初めてということで、持ち込む家電や家具がゼロという状況からスタートしました。
なので、初めの頃は、「無い物尽くし」。
・炊飯器
・テレビ
・ソファ などなど
普通に暮らしたらありそうなものがなかったりします。
もちろん、冷蔵庫とか洗濯機とか、必要最低限の家電は用意しましたが、所有権の話が面倒なので、全てレンタルにしました。
棚や机などの家具についてもほとんどDIYをしていました。というのも、狭い部屋のため既存の家具を好き勝手に置こうとすると、それだけで部屋が占拠されてしまうんです。
二人で何度か検討を繰り返し、部屋の間取りに合う大きさで、かつ収納空間を増やすようなDIYをいくつか実践してきました。
このように、大きなモノはほとんどなくて、あったとしても部屋に溶け込んで存在感が小さくなります。
狭い部屋にできる限りの収納スペースを実装していくのと同時に、自分の持ち物も極力少なくする努力をしていましたので、気づいたら、お互いに必要なモノだけが部屋の中にあるという「ミニマルな暮らし」を実践していることに気が付きました。
自分一人ではなく、他人の持ち物も考慮しながら、出来るだけお互いが快適に暮らせるように配慮した結果が、この暮らしを実現させたものだと今では思います。
余談ですが、収納といえば、冷蔵庫もめちゃくちゃ小さい笑。
これは明らかに選択ミスだったけど、牛乳、お茶、野菜など、本当に必要なモノを冷やすだけで埋まってしまうので、スイーツとかジュースとかなんてモノは置かなくなりまして、ミニマルなだけでなく素朴な生活を送っていました。
一人暮らしをしている今となっては、広さに甘えて、生活もたるんできたように感じています笑。
部屋の大きさが、生活に及ぼす影響は結構大きいみたいです。
2. 健全で律せられる環境
続いて、「ルームシェア」=「他人と暮らす」ことで、なんだかきちっとした生活を送るようにもなりました。
どういうことかといえば、相手がいるからこそ自分だけの生活をするということにはならないということです。
これは、一人暮らしをしてみて気づいたのですが、一人暮らしは、ついつい色んな誘惑に負けてしまいガチです。
自分へのご褒美にお菓子を買ってみたり、いつまでもグーたらしていたりなど、誰の目もないからこそ、羽を伸ばす瞬間というか、せっかく一人暮らしだから羽を伸ばしたいという欲が出るような気がします。
それは、誰にも縛られない一人暮らしの良い面でもあるのですが、、、ルームシェアではこの感覚が少し異なります。
ルームシェアは、言わずもがな、「他者」が存在しているのです。つまり、部屋の中にも社会が存在するのです。
暮らしのほとんどが共用部だった「僕たちのルームシェア」ならではの特徴だったかもしれませんが、共用部ではモノを出しっぱなしにしなかったり、洗い物は溜めないだったり、やはり相手が気持ちよく住めるように少しは意識しないといけないのです。
これだけ書くと、「ルームシェアって面倒くさそう」と思われるかもしれませんが、ルームシェアにはそれを超える良さももちろんあります。常に他人がいるという意味で、一人暮らしの寂しさはなく、むしろ、暇な時に会話する相手がいて、週末は友達を呼んたりと、複数人で充実する時間が多いんです。
そうなると、自然と「一人で羽を伸ばしたい」欲が、今ほどはなかったなあと思うんです。
精神的な面でも健全で、相手がいるからこそ律せられ、しっかりした生活を送る。そんな暮らしを送るようになったと思います。
3. 都市に機能を借りる暮らし
狭い部屋に住むと、自然と『部屋の外に機能を借りる』ようになりました。
どういうことかといえば、部屋に足りない機能は、部屋の外=都市の中で補うということです。
これは特に、神楽坂という都心ど真ん中の魅力的なまちで暮らしたことが大きかったと思います。
湯船に浸かりたくなったら、熱海湯へ。
テレビを見たくなったら、熱海湯へ。
映画が見たくなったら、ギンレイホールへ。
体を動かしたくなったら、皇居へラン。
Wi-Fiが欲しくなったら、ベローチェへ。
美味しいランチが食べたくなったら、お洒落な飲食店へ。
たくさん食べたくなったら、えぞ松(定食屋)へ。
こんな感じで、部屋の機能が不足するからこそ、部屋の外=都市へ機能を求めるようになり、生活が彩豊かになりました。
きっと、部屋の中が充実していたら、どんなに神楽坂が素敵なまちでも、外に行く機会は減っていただろうと思います。
実は、こうやって部屋で完結しない暮らしをするようになったのは、ルームシェアをしていたからこそという面も大きかったのではないかと思っています。
僕が飯田橋ギンレイホールに通うようになったのは、ルームメイトが「めっちゃ良い名画座あるよ!」と教えてくれたからです。
お互いが日々の暮らしを送る中で、
「あそこの店めっちゃ良いよ!」とか
「新しい場所発見したわ!」とか、
なんとなく競い合うように、面白がりながら、自分たちの生活圏の暮らしの楽しさを共有していたことで、より都市に繰り出そうという姿勢が大きくなりました。
1階の部屋に住むという選択もやはり良かったなあと思います。
1階は、ジメジメするという悪い面もあるけど、部屋を出るハードルがとても低かったので、「トシニスム」なら1階に住むことをおすすめします!
4. まとめ
一人1部屋もない、狭い部屋でルームシェアはできました!
狭い部屋に住むことに引き換え、多くのモノは持てなくなりますが、その制限の中で暮らしを工夫する楽しさがありました。
他人の目があるルームシェア生活では、きっちりするようになって、精神的にも「ミニマルな暮らし」になりました。
ルームメイトは僕と同じく、都市計画を学んできた人間だったこともあり、都市の魅力を見つけ共有して、生活圏の豊かさを最大限に引き出した生活ができていたと思います。
これはまさに、僕らがルームシェアを始める前に掲げた、『都市を住みこなす』ことだったんだと思います。
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toshinismでは、ルームシェア生活での発見や気づきを軸に、広く都市に住まうことについて発信していく予定です。
皆さんが当たり前に行っている日々の暮らし。
それは、たかが暮らし、されど暮らし。
ゆるゆると更新していますので、ご興味関心のある方はお気軽にコメントください!
それではまた!
筆:UD