都市・建築をめぐる旅#1 バンコク⑴

長いこと温めていた企画である「都市・建築をめぐる旅シリーズ」がついに始動です。

記事の内容は、海外旅行でインプットした気づき・発見がメインになります。
僕たちが普段どういう風に街を見ているか、どういう楽しみ方をしているかということについて、僕たちなりの視点でおすすめの都市・建築を発信したいと考えてます。
マニアックな部分もありますが、少しでも皆さんの旅を楽しくする酒の肴になれたら幸いです。

さて記念すべき第一回は、昨年2023年5月に訪れたタイの首都バンコクです。
ゴールデンウイークの期間をフルに使って9泊10日にわたり東南アジアのタイ・マレーシア・シンガポールを旅してきました。バンコクの滞在期間は2.5日程度でしたが、そこらかしこから東南アジアらしい風土を感じる濃厚な時間を過ごすことができました。

今回訪れたのは、都心部の大きく6エリア(パトゥムワン区、ワッタナー区、チャオプラヤーリバーサイド、クローントゥーイ区)です。
中でも、特に印象に残った都市・建築を14事例ほどご紹介したいと思います。

\マイマップとしてまとめました!/

バンコク都市建築MAP by toshinism

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それぞれの概要は以下の通りです

<パトゥムワン区>

1.サイアム スカイウォーク One Siam SkyWalk

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日中のサイアムスカイウォーク

・バンコクのサイバーパンクな風景。地上は自動車、高架は鉄道と、インフラ優先で開発された都市で、その間隙を縫うように人中心のパブリックスペースが生まれている。巨大なインフラにキノコのように寄生するデザインが面白い。

2.セントラルワールド Central World

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セントラルワールド周辺の夜間景観

・サイアムエリア内の巨大モール「セントラルワールド」。建物が巨大なら、その前面の広場もまた巨大。全長は300mくらいありそう。アジアのタイムズスクエアと呼ばれるのも納得。ただ広いだけで終わらず、迫力ある大型デジタルサイネージがあることで、高揚感のある都市空間が醸されていた。

3.Apple Central World

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正面の広場から見たApple Central World

・セントラルワールド前面の広場南端に君臨するApple store。各国各都市の重要な拠点に「街のアイコン」としてユニークな建築デザインを構えることがステータス化しつつある。
[設計]Foster + Partners

4.セントラルエンバシー CENTRAL EMBASSY

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大迫力のエスカレーターコア

・バンコクはショッピングモールがアツい!銀色のアルミパネルがギラギラと煌めく鱗のような外観をもつCENTRAL EMBASSY。中に入ると打って変わって優しい曲線で構成された白い空間。吹抜けは少しずつズレながらトップライトからの柔和な光が館内を満たす。つい見惚れてしまう美しさ。
[設計]クライン・ダイサム・アーキテクツ

5.SAMYAN CO-OP

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開放的な内観

タイの東大ことチュラロンコン大学のそばにある落ち着いたモールSamyan Mitrtown。ここにあるコワーキングスペースSAMYAN CO-OPは、なんと外国人の僕らでさえも利用者登録すれば無料で使える。利用者は学生がほとんどでほぼ満席の稼働率。自習からグループワークまで多様な居場所が用意されている。

<ワッタナー区>

6.ザ・コモンズ The COMMONS Thonglor

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ザ・コモンズ内の吹き抜けボイド空間

・トンロー通りに位置するthe COMMONS Thonglor。中央の大きな吹抜けを囲うようにスキップフロアで構成され、多彩な居場所を創出する4階建てのコミュニティモール。スラりと細い柱や躯体の現しにより圧倒的な開放感と一体感を生みだしている。 バンコク建築といえばまずここを思い浮かべる人も多いはず。
[設計]Department of ARCHITECTURE Co.

7.Patom Organic Living

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正面玄関

・日本人も多く住むトンロー地区の閑静な住宅街に突如として現れるPatom Organic Living。100%オーガニックな化粧品や食事を提供するカフェ。建物は単純な立方体。緑豊かな庭に面して3面がガラス張りになっていて、まるで森の中にいるような素敵な店内。食事も空間もとても洗練されている。

<シーロム地区>

8.マハナコンタワー Mahanakhon tower

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独特な外装が特徴的なマハナコンタワーの遠景

・バンコクといえば、美しい夜景とともに特別な時間を過ごすルーフトップバーがあまりにも有名。日中は暑くて外で過ごすことができない”バンコクライフ”にとって、なくてはならないナイトタイムエコノミーの一つ。 今回立ち寄ったMahanakhon Skywalkは2018年末に開業した超高層展望台。地上314m、78階。
[設計]OMA

9.コモンズ サラデーン The COMMONS Saladaeng

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吹抜けからの内観

・夜に訪れたthe COMMONS Saladaengは、多くの若者で賑わっていた。この建築の大きな特徴は建物中央の2組の赤い三角屋根。この屋根が通りからのアイキャッチになる。さらに、屋根下は人々が滞留する階段状の半屋外空間であり、安心して入りやすいファサードを作り出している。

<チャオプラヤーリバーサイド>

10.アイコンサイアム ICON SIAM

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水上バスから見上げるICON SIAM

・バンコク最大のショッピングモール、ICON SIAM。水上バスでのアプローチは、まるでラスボスのいる島に乗り付ける感覚。建物外観がイカつい。1階は海中のような内装とシャンデリアがお出迎え。人間のためとは思えない巨大な空間がそこかしこに広がる。圧巻は最上階のフードコート、天井から落ちる滝!

11.チャオプラヤー・スカイパーク Chao Phraya Sky Park

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チャオプラヤースカイパーク上のランドスケープ

・チャオプラヤー川に架かるChao Phraya Sky Park。プラナコーン地区とクローンサーン地区を結ぶ橋上の中央部につくられた空中庭園で、鉄道橋の一部を緑ある公共空間として再生したプロジェクト。道路越しに川を一望でき、心地よい場が随所に。真昼に訪れたため散歩を楽しむ人々の姿は見られず。

12.The Jam Factory

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The Jam Factoryの正面

・チャオプラヤー川沿いにあるお洒落カルチャースポット、The Jam Factory。倉庫をリノベーションした敷地内には、洗練されたカフェ・レストラン、家具ショップ、本屋、ギャラリースペース等が併設する。ICON SIAMから程近い立地で、自然に囲われた”丁寧な暮らし”が繰り広げられていた。

<クローントゥーイ区>

13.ベンジャキティフォレストパーク Benchakiti Forest Park

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スカイウォークから見下ろす美しいランドスケープ

・昼下がりのBenchakiti Forest Parkへ。高層ビルが立ち並ぶアソークエリアの南に位置する森林公園で、2022年の拡張工事によって生まれ変わった新しい都会のオアシス。総面積は約48ha。巨大な湿地帯の上を”スカイウォーク”がつなぎ、美しいランドスケープと高層ビルを背にした近未来的な風景が味わえる。

<おまけ>

14.タムニ Tamni

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正面入口

・フアランポーン駅から程近くに立地するTamniに2連泊。いかにもアジアンな細い路地を通ると、レンガや木材等の自然素材やグリーンが特徴的な建物が目に入る。ホステル内には中庭やテラス、ラウンジなど緑に囲われた居心地のよい空間が随所に点在する。比較的リーズナブルで地下鉄とのアクセスも文句なし

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toshinismでは、ルームシェア生活での発見や気づきを軸に、広く都市に住まうことについて発信していく予定です。

皆さんが当たり前に行っている日々の暮らし。
それは、たかが暮らし、されど暮らし。

次回は、バンコクの都市・建築について、横ぐしのテーマを設けて考察していく予定です。
ゆるゆると更新していますので、ご興味関心のある方はお気軽にコメントください!

それではまた!

筆:MD

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